ロードバイクの鍵は盗難防止に必須のアイテムです。
チェーンロックやU字ロックなど様々な種類がありますが、自転車の保管場所や使い方によって最適な鍵が異なることをご存じでしょうか。
盗難されにくく使いやすいものを選ぶには正しい鍵の種類を選ぶことが大切です。
この記事では自転車の鍵の種類やそれぞれの特徴から見た最適な鍵の選び方をまとめました。
専門店でおすすめの自転車の鍵も厳選していますので参考にしてみてください。
目次
必要な鍵の数や最適な鍵の種類は鍵のかけ方でも決まります。
そのためまずは正しい鍵のかけ方を理解しておくのがポイントです。
ロードバイクでは基本の鍵のかけ方です。地球ロックとは道路標識や駐車場の柵など、強力に固定された建造物と自転車をロックすることをいいます。
注意点は車体本体とホイールが離れないように、フレーム・前後ホイール・構造物すべてに鍵を通すことです。
ホイールだけロックすると取り外して本体を丸ごと盗まれたり、逆に自転車だけロックすると担いで持ち去られたりします。
どうやっても自転車を持ち運ぶことができないよう、自転車全体を"地球にロックする"ことが重要です。
ダブルロックとはその名の通り自転車に鍵を二つつけることです。
一つ目の鍵でフレームを地球ロックし、二つ目の鍵はホイールとフレームをロックします。
長めの鍵で前後輪をロックするとより効果的です。
愛知県警によれば盗難被害に遭った自転車のうち約4割が施錠してある状態だったというデータがあります。
特にロードバイクやクロスバイクはフレームが軽いため持ち去られてしまう危険性が高いです。
屋外保管の場合はダブルロックを徹底しておきましょう。
次に鍵の種類を見ていきましょう。
ロードバイクの鍵はチェーンロック、ワイヤーロック、プレートロック、U字ロック、車体取り付け式ロックの5種類です。
それぞれの特徴と最適なシチュエーションをご紹介します。
普段の使い方や鍵のかけ方にあわせて選びましょう。
チェーンロックは鎖型の鍵で、鉄でできていて重さがあります。チェーンの部分はスリーブ(外袋)で覆われており錆びにくく、長さもあるので使い勝手が良いです。
チェーンの太さは極太のものから細いものまで様々あります。
切断に強く、耐久性が高いです。
地球ロックがしやすいというメリットもあります。
特に盗難の危険性が高い屋外保管をする方や、切断耐性が高いのでとにかく頑丈なものを探している方はチェーンロックがおすすめです。
ただ頑丈にするほどチェーンが太くなり重くなるのと、ホルダーがないため持ち運びが大変になります。必要な長さ、太さを考えて選ぶとよいでしょう。
ワイヤーロックは何本にも束ねたワイヤーがカバーで覆われているタイプです。
ポケットに収まるくらいコンパクトなものから太いワイヤーを束ねている頑丈なものまであります。
長さがあり変形させやすいので様々な場所に繋げることができます。さらに軽くて持ち運びやすいのが便利です。
ただ他のタイプに比べると切断耐性が低く、単独での運用では安全性に欠ける面もあります。
そのためサイクリング中に少しコンビニや飲食店に立ち寄る時など、自転車から離れる時間が短時間で済む時にぴったりです。
メインは頑丈なロックを使い、ダブルロック用のサブとしてワイヤーロックを使うのもおすすめです。
プレートロックは金属製のプレートが連結したタイプです。切断耐性が高く、長さもあるため地球ロックがしやすく使い勝手が良いです。
折り畳むとコンパクトになり、車体に取り付けできるものが多いので持ち運びが楽です。
セキュリティ性が非常に高く盗難のリスクを下げることができます。
屋外保管や駅の無料駐輪場など、盗難のリスクが高い場所でおすすめです。
鍵をかける際、向きによっては引っかかることがあります。使うときはプレートの方向を意識して取り付けましょう。
U字ロックは高強度のスチールをU字形状に曲げたシンプルな形状で破壊行為にも非常に強いです。
形を変えられないため携帯性は落ちますが、U字部分が少し湾曲していてズボンの後ろポケットに収納しやすい商品もあります。
切断耐性が高いためセキュリティ性が高く盗難のリスクを下げることができます。
ただし長さがないためロックをかけられる場所に限りがあり、かけ方を工夫する必要があります。
基本的にU字ロックだけでは車体全体にロックをかけることはできないため、長めの鍵と併用しましょう。
ダブルロックのフレームとホイールをロックする「メインロック」として運用するのがおすすめです。
車体取り付け式ロックは台座を車体に取り付けることで携帯性を高めたタイプです。
鍵本体はワイヤーロック、プレートロック、リング型のロックと様々な形状があります。
常に車体に付いているため持ち運びの手間がかかりません。
鍵として防犯効果はありますが、携帯性を重視しているため他と比べると頑丈さは落ちることもあります。
通勤・通学など毎日自転車を使う方の中で、毎回ロックを鞄やポケットから出し入れするのが面倒・ロックを持っていくのを忘れたくないという方におすすめです。
自転車の鍵は種類のほかに、施錠タイプが二つあります。
番号か鍵のどちらかです。
防犯上はどちらも効果がありますので、使い方やお好みで選びましょう。
番号(ダイヤル式)は、ダイヤルを回して数字を選ぶタイプです。
3〜5桁のものが多く、桁数が多い方がセキュリティレベルが高く盗難のリスクを下げることができます。
桁数が多いものは自分で番号を決められ、定期的に番号を変えるとさらに効果的です。
解錠用の鍵がないため、鍵を持ち歩くのが面倒な人、鍵を失くしてしまうのが心配な人には番号(ダイヤル式)をおすすめします。
鍵で解錠するタイプです。ディンプルキーなどピッキングされにくい商品もあり、ダイヤル式より高い防犯性が見込めます。
防犯性の高さを意識する人や、すぐに施錠・解錠ができるので毎回ダイヤルを合わせる作業が煩わしいという人にもおすすめです。
自分の環境や用途にあわせて鍵を選んでいきましょう。
長期間屋外保管をするなど徹底的に盗難対策をしたい場合は頑丈な鍵を選びましょう。
理想はU字ロックとチェーンロックのダブルロックです。
U字ロックでフレームを地球ロックし、チェーンロックで前後ホイールを通しましょう。
ダブルロック運用が難しい場合は、なるべく耐久性の高く切断に強いもの、太いチェーンやワイヤーを使用している商品を選んでください。
出かけるなど施錠時間が短く持ち運びを楽にしたい場合は軽量性を重視したいため、コンパクトにまとまるワイヤーロックか車体取り付け式ロックがおすすめです。
車体取り付け式は持ち運ぶ必要がなく手軽ですし、ワイヤーロックはズボンのポケットに入るサイズの商品があります。
自転車の使用状況・保管方法は十人十色で、万人に通用する最適解を選ぶのは非常に難しいです。
そこで最も汎用性のある回答として個人的に一番おすすめの自転車の鍵はチェーンロックです。
理想の組み合わせはU字ロックとチェーンロックの組み合わせですが、正直な話、予算もかさみますし持ち運びが面倒になってしまいます。
その点チェーンロック一つであれば、予算・持ち運び・ロックのしやすさのバランスが取れているため最も現実的な選択です。
自転車の鍵は色が意外と重要で、目立つ色を選ぶと防犯効果が高まります。
遠目からでも施錠してあることが分かるのでそもそも良からぬことを考える人を近づけないという考え方です。
より盗難されにくい鍵を選びたいなら蛍光色や明るい色をおすすめします。
自転車の鍵の長さは自転車の止める場所と持ち運びの好みで選んでください。
取り回しの良さを重要視する場合は短めがおすすめです。持ち運びの手間が気にならない場合は、様々な状況でロックしやすい長めを選びましょう。
短くなると地球ロックする場合に建造物と自転車の距離が近い必要があるため止める場所に限りが出てきますが、持ち運びやすく取り回しがよくなります。
逆に長くなるほど地球ロックしやすく止める場所に困りにくいです。
およそ110cm以上の長さがあれば両輪をまとめてロックできる※といわれています。より防犯性を高めたい場合はおすすめです。
※自転車のサイズにもよります
自転車のプロでもあるスポーツバイク専門店スタッフが厳選した自転車の鍵のおすすめ19商品をご紹介します。
人気ブランドABUSは1924年創業のドイツの老舗セキュリティブランドです。
徹底的とも言える品質へのこだわりでサイクルロックでヨーロッパでは最大のシェアを獲得しています。
治安の安定しないヨーロッパに合わせ、あらゆる窃盗の手口を社内でテスト可能にしており、その耐久性と堅牢さは折り紙つきです。
グループでライドに出かける時は自転車同士をまとめてロックすると防犯効果が高まりおすすめです。
自転車の鍵は使い方によって使い分けすると便利です。
たとえばサイクリングメインで長時間車体から離れることがなければ軽くて持ち運びやすい鍵で充分ですが、通勤・通学など普段使いがメインで屋外保管をする場合は頑丈な鍵が必要です。
常に頑丈なものを使っているとサイクリングでは重くて持ち運びが大変な側面もあります。
そこで家に置いておく時は頑丈な鍵、外出する時は持ち運びやすい鍵とシチュエーションに応じて使い分けする方法がおすすめです。
鍵はもちろんのこと、ほかにもできる盗難対策があります。
AppleのAir Tagなどの紛失防止タグを付けて車体の現在地を追えるようにしたり、振動を検知して鳴るアラーム(スマートロック)を付けて持ち去りを防止したりすることもおすすめです。
また自転車の盗難を防ぐ究極の方法は車体から目を離す時間を極力短くすることです。
人気の少なく目につかない場所への駐車は避ける、防犯カメラのある場所を選ぶなども効果があります。
鍵一つとっても様々な種類があり、どの鍵が最適なのかはそれぞれの環境や用途によって変わります。
盗難防止のためには、ただ鍵をかけるだけではなく、愛車を守る意識も大事です。
大事な愛車に長く乗ることができるようしっかり守ってあげましょう。
鍵のかけ方一つで愛車を盗難されるリスクをぐっと減らすことができます。ぜひチェックしておきましょう。