デビューから4 年の歳月を経て、フルモデルチェンジを受けたSK Pininfarina
DE ROSA ( デローザ ) ロードフレーム SK DISK ( エスケー ディスク ) フレームセット ホワイトグロッシー 46
商品特徴
SK Pininfarinaのルーツは2012年に発表された2013年モデルのSUPERKINGでした。
当時のカーボンフレームのトレンドであったインテグラルシートポストとスローピングフレームのアンチテーゼとして、またカーボンでありながらも美しいフォルムのホリゾンタルフレームを目指して、その開発が進められました。
そしてそこに大きく関わったのがCampagnoloでした。
当時、Campagnoloは電子式シフトのEPSを発売するにあたり、バッテリーをフレーム内に内蔵するフレームとして、DE ROSAと共同開発を行ったのです。
そのコンセプトを継承して、トリノのカロッツェリア“Pininfarina”とともに送り出したのがSK Pininfarinaです。
昨今、自動車のメーカーと短期的なコラボレーションを行うブランドは珍しくありませんが、スポーツカーはもとより、多彩な工業製品のデザインを行うPininfarinaとパートナーシップを結ぶあたりが、デザインに手を抜かないDE ROSAさしさと言えました。
このコラボレーションは成功を収め、両社の結びつきはより強固なものとなります。
そして2019年、DE ROSAはPininfarinaとともに新しいロゴをデザイン。
同時に新たなSK Pininfarinaを発表しました。デザインも性格も前モデルを踏襲しましたが、カーボンの素材や欧州最大の風洞実験室をフルに活用して空力性能を高めました。
また、高まったのは機能や性能だけではありません。前作以上にPininfarinaがデザインを監修することにより、細部に宿る美しさは超一級品となりました。
このデザインに感銘を受けたヨーロッパチャンピオンのエリア・ヴィヴィアーニは、SK Pininfarinaに特別なデザインの塗装を施し、ワールドツアーを戦います。
■ディテール
・ブレーキ
SK PininfarinaもMERAK同様、ディスクブレーキ専用モデルです。前作でもディスクブレーキモデルを擁していましたが、SK PininfarinaはTeamCofidisに供給されるモデルでもあるので、選手の意見を参考に開発が進められました。写真はCampagnoloのコンポーネントで組んでいますが、完成車販売はSHIMANOのULTEGRA組となります。
・ACRシステム
全てのワイヤー類をハンドルからステム、ヘッドチューブへと内蔵するFSAのシステムを採用。空力的な効果はもちろん、視覚的にもSK Pininfarinaの特徴であり、ハンドル廻りの美しさはDE ROSAも主張するところです。
(写真は完成車の標準仕様です。オプションでフレームと同色にペイントされたハンドル/ステム一体型もお選びいただけます)
・フレーム形状
SUPERKING、前作SK Pininfarinaからの踏襲で、ホリゾンタルフレームであること、俊敏な加速とハンドリングに寄与する短いリアセンターが特徴です。仔細に観察すると各チューブの造形が個性的であることに気が付きます。また、各チューブが連結されてフレームの形を成すと、細部の美しさに気が付くでしょう。直接機能とは関係がなくとも、SK Pininfarinaを入手すれば、美しい工業製品を手にした悦びも手にすることになります。
・完成車仕様
MERAKは完成車とフレーム販売から選ぶことができます。完成車はCampagnoloのChorusのH12で組み上げ、ホイールにはFULCRUMのRACING 7DBを採用。コンポーネントの調和を第一に、別ブランドと混在せずChorusのフルセットを装備していることがポイントです。
仕様
フレーム材質 | カーボン |
シートポスト径 | 専用シートポスト |
ヘッドセット | 1-1/2インチ to 1-1/2インチ(ACR System) |
BB | BB386 (86.5x46) |
エンド幅 | F/100mm R/142mm (Through axle/12mm)・メカニカル、EPS V3/Di2に対応 |
付属パーツ | ヘッドセット、シートポスト |
■サイズチャート
デ・ローザとは
スチール、チタン、アルミ、カーボン。それぞれの素材を駆使したフレーム作りを行い、カーボン全盛の現代においても金属フレームに対して真摯な姿勢で取り組む、金属を熟知したむブランド。
イタリアの至宝 UgoDeROSA
創業者のUgoDeROSAがフレーム作りをはじめたのは13歳の頃。むろんカーボンもチタンもアルミも、自転車のフレーム素材としては考えられなかった時代のことで、彼が手にしていた素材といえば、来る日も来る日もスチール。戦後の苦しい時代であったが、自転車が好きだったUgoが、自転車のフレーム作りを生活のために選んだのは運命だったのかもしれない。スポーツ自転車を扱いながら徐々にフレームの溶接を覚えていったUgoは18歳で独立。以後、プロチームのメカニックをしながらフレームを作り続けるうちにその才能が開花。多くのチームや選手から声がかかり、Ugoの周りに人が集まるようになる。そしてエディメルクスなど、数々の大選手の勝利を支える立役者となったのは有名な話で、その裏には勝利のために機材に徹底してこだわる選手に対して、フレーム職人として真正面から向き合い、双方が納得するフレームを作り続けた事実がある。そこから「伝説の職人」とまで呼ばれるようになったわけだが、それは決して大袈裟な表現ではない。そしてその素晴らしい技術や輝かしい実績はイタリアの自転車文化を語る上で外せないことであり、カーボンフレームが全盛となった現代においてもUgoの存在は「特別」なのである。
最新のカーボンフレームに生かされる金属の経験
工業製品はどんなジャンルでも初めの製品が生まれおちた時から進化が始まり、その歩みは止まらない、いや、止まってはいけないことが運命づけられている。自転車のフレームとて工業製品。その進化は大雑把に言えばフレーム素材の変化という形で、今もなお進化中だ。Ugoが最前線で腕をふるっていたころはスチールフレームをはじめとしたチタンやアルミなど、自転車フレームの素材には金属しかなかった。しかし時代はカーボンフレームだ。レース機材の素材として各メーカーが様々なカーボンフレームを送り出す現在、そのDNAにレースのスピリットが刻まれたDEROSAとて、カーボンのフレームを送り出す。それは時代の流れで逆らえないことだとUgoは言う。しかしCusanoMilaninoのDEROSA工房では変わらないこともある。それは金属のフレームをきっちり作っていることに他ならない。一般的に開発のウエイトが「設計」にかかる比率が高いカーボンフレーム製造について、DEROSAのアドバンテージは今も金属フレームを生み出していることにある。金属に対する深遠なる知識と経験があってこそ、最新の素材にも対応して、最新の素材が持つポテンシャルを引き出すことができるからだ。いっけん最新の素材には縁のなさそうな金属の知識や経験。実はこの「職人の魂」ともいえる蓄積されたコンテンツがあるからこそ、このブランドは輝きを失わない。この確固たる軸足がDEROSAの特徴であり強みなのである。
THE NEXT GENERATION
創業以来、常にレースとともに歩んできたDEROSA。Ugoが生み出してきた自転車は、むろんホビーライドでも楽しめるものであったが、彼のフレーム製作に対するこだわりがホビーレーサーにも最高のものを提供し続けてきた。その結果としてDEROSAの自転車は高価なものとなった。時は流れて21世紀になって10余年を経た現代。DEROSAはいま、変わりつつある。世界的にスポーツ自転車への関心が集まるなか、DEROSAも次の世代のユーザーを掘り起こす必要性に迫られたのだ。何よりも自らの次世代のために。そして2010年、エントリーモデルのカーボンフレーム、R848を発表。DEROSAが送り出した30万円を切る完成車に、ビギナーはもちろんベテランサイクリストも驚き、喜びを持って迎えられた。R848はユーザーの裾野を広げたのである。エントリー系モデルの製品開発が決して得意ではなかったDEROSAが、それを出すようになったのもひとつの変化。スポーツ車よりもさらに多くのユーザーをターゲットにしたシティモデルのMilaninoをリリースしたのもひとつの変化。その一方で持てる知識と技術を全て投入したPROTOSの開発や、プロ用機材に対して開発の手を休めないのもDEROSAで、これは一貫して変わらないこと。これらのハンドリングは次代のブランドの方向性を見定めたUgoの3人の息子たちが中心となって行い、DEROSAというブランドは彼らの歩幅で、次の世代に向けてゆっくりと変化を続けている。
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