
ロードバイク用ハンドルのおすすめ15選|エアロ、カーボンなど種類も解説
ロードバイクのハンドルは見た目だけでなく走り方や乗り心地にも影響する重要なパーツです。
見た目で選ぶのもよいですが、用途や叶えたい乗り心地にあわせた選び方を知っておくと自分好みにアップグレードすることができます。
この記事ではロードバイク用ハンドルの基礎知識から選び方、購入時の注意点を解説します。
専門店スタッフ直伝おすすめロードバイク用ハンドルも必見です。
目次
ロードバイクのハンドルをカスタムすると見た目も走りも変わる!
ロードバイクのハンドルはカスタムにうってつけのパーツです。
ハンドルの形を変えるだけでも印象をガラッと変えられる上に、乗車姿勢を見直して乗り心地をよくすることもできます。
さらにハンドルは自転車の中でも空気の壁に一番にあたる部位のため、空気抵抗を減らすことも可能です。
- ロードバイクをもっとかっこよくしたい
- 乗り心地をグレードアップしたい
- もっと速く走りたい
という方におすすめのカスタムです。
ロードバイク用ハンドルの基礎知識
ロードバイクのハンドルはドロップハンドルと呼ばれ、ハンドルの先が下に曲がっているのが特徴です。
前傾姿勢で空気抵抗が減るため速度が出しやすいほかに、さまざまなポジションを使い分けることで状況に応じたライディング姿勢を維持することができます。
ハンドルのカーブ部分にブラケットを取り付けて走行します。
ロードバイク用ハンドルの各部名称
まっすぐの部分を「フラット」、曲がったハンドルの下のほうを「下ハンドル」と呼びます。
またハンドルを固定している部分からブラケット取り付け部までの長さをリーチ、下ハンドルまでの高さをドロップといいます。
ドロップハンドルはこのリーチとドロップの深さや角度が様々あり、自分にあわせたものを選ぶことができます。
ロードバイク用ハンドルの握り方
ドロップハンドルは速度や出したい力にあわせてポジション(握る場所)を使い分けます。大きく3つです。
①基本のブラケット周辺
定番のポジションです。手元変速レバーや手前のショルダー部を握ります。前傾姿勢の角度をコントロールでき、初めてでも挑戦しやすいです。
②安楽なフラットバー部分
ハンドルバーの根元側、左右方向に伸びるフラットバーを持つポジションです。ゆったりと浅い前傾姿勢を取れるので前傾姿勢に疲れた時や低速で走る際によく使われます。
③スピード重視の下ハンドル部分
「下ハン」と呼ばれるこのポジションは、ブラケットより前傾姿勢が深くなります。
パワーが入りやすく空気抵抗を抑えられるのが特徴です。
- 専門店スタッフが選ぶおすすめロードバイク用ハンドル
ロードバイク用ハンドルの種類(カーブ形状)|シャロー、ディープ、アナトミックシャロー
ドロップハンドルの種類は下に曲がる部分のカーブの形により分かれます。主にシャロー、ディープ、アナトミックシャローの3種類です。
それぞれ握り心地も違います。買うときには見た目の好みでもよいですが、特徴を踏まえて自分にあったものを選んでみましょう。
▶シャロー

- 曲線が一定の丸ハンドル
- カーブが浅くて急なのが特徴
- 古くからある伝統的なデザイン
クラシックなスタイルに魅了され使うユーザーが多いです。
現代ではより人間工学的に進化したハンドル形状も出ていますが、いまだに一定の人気を誇ります。
スピードを重視するロードレースなどでも選ばれる形状です。
▶ディープ
- 下に曲がる曲線が一定(丸ハンドル)
- シャローハンドルよりも約1cm程度リーチやドロップが深い
下ハンのときの前傾姿勢がきつくなるため、ポジションを変えたときの姿勢が大きく変化します。
またシャローと比べて下ハンの空間に余裕があり、ブレーキレバーを握りやすいのがメリットです。
走行環境にあわせてしっかり姿勢を変えたい場合や長身で手足が長い方におすすめします。
▶アナトミックシャロー
- 曲線の角度が緩やかに変化していてどこでも持ちやすい
- 比較的短いリーチ・ドロップが特徴
ハンドルバーのカーブの角度が変化している「アナトミックバー」が使いやすく進化した形状です。
誰でも使いやすいため現在ではロードバイクハンドルのスタンダードになっています。
- 専門店スタッフが選ぶおすすめロードバイク用ハンドル
用途特化型のロードバイク用ハンドル|エアロ、ステム一体型、フレア
ドロップハンドルの中でもレースやオフロードに特化したハンドルがあります。
【レース向けハンドル】エアロハンドル、ステム一体型
空気抵抗を減らしたり剛性を高めるなどより速い走行を実現するために開発されたのがエアロハンドルとステム一体型ハンドルです。
スピードを重視したいなどレースを視野に入れている方は検討してみましょう。
▶エアロハンドル
エアロハンドルは空気抵抗を低減させてよりスピードを出すことに特化したハンドルのことをいいます。
形状は様々ですが、主にみられるのはフラットバー部分が扁平(平たく)加工されたモデルです。中にはドロップハンドル部分も扁平になっているものあります。
またハンドルの太さだけでなく、ライダーの乗車姿勢を変化させることで風の抵抗を減らすなど各メーカーが趣向を凝らしています。
スピードを重視される方はもちろん、なんといってもかっこいいので見た目に惚れ込んで選ぶ人も多いです。
memo
フラットバー部分が扁平加工されているものを「フラットトップ」といいます。
空気の抵抗を受けにくいだけでなく、手を置くような使い方ができたり、握ったときに広い面積で手を支えてくれたりと快適性も高いです。
▶ステム一体型ハンドル
ステム一体型ハンドルは、通常ハンドルバーとは別になっているステム(取付部分)が一体化しています。
剛性を高めさらに空気抵抗を減らし、とにかく「速さ」に特化した高性能モデルです。
競技に参加するような上級者に選ばれています。
【オフロード向けハンドル】グラベルハンドル(フレア)
グラベルハンドルはドロップハンドルのトレンドとして近年注目されています。
オフロードも走破できる「グラベルロード」というジャンルで使われるハンドルです。
他のハンドルとの主な違いは下ハンがハの字に開いている「フレア形状」。
下ハンポジションでの安定感が高く、手首が上部にぶつかりにくくなります。
また多少の衝撃でもしっかり握れるようリーチやドロップが浅めに設定されているなど、荒れた道でコントロールしやすいのが特徴です。
安定感を求める方やオフロードも楽しみたい方はグラベルハンドルをおすすめします。
- 専門店スタッフが選ぶおすすめロードバイク用ハンドル
ハンドル素材の違い|アルミ、カーボン
ロードバイク用ハンドルの素材はアルミとカーボンが主流です。
素材の違いは価格にも影響しますので求める性能と予算で決めましょう。
▶アルミハンドルは初めてのカスタムにもおすすめ
アルミハンドルは手に入れやすく多くの種類から選べるため、初めてのカスタムにもおすすめです。
安価で軽さと剛性のバランスに優れたアルミを使用し、手頃なものからコスパの良いエアロハンドルなども開発されています。
見た目や機能性など様々あるので、好みにあわせたハンドルを選ぶことが可能です。
▶カーボンハンドルはスピードも乗り心地も抜群
カーボンハンドルは長距離を走る、またはレースに挑戦するなど高度な走りを求める方に最適です。
アルミより軽くて剛性が高く、高速巡行に向いています。さらに素材自体に振動吸収力があり腕への負担が少ないです。長距離を走るときなどの体力維持にも寄与します。
軽く早く、そして楽に走れる魅力的なハンドルですが、その分高価です。通常はハイエンドのロードバイクに使われています。

ある程度ロードバイクの取り扱いに慣れた方ならカーボンがベストです。
価格は高くなってしまいますがカーボン素材は走行や体への負担などにも大きな恩恵を与えてくれます。
振動吸収性によって比較的硬さを感じさせない乗り味は疲れにくく体に優しいともいえるかもしれません。
Y'sRoad新橋店 石澤
- 専門店スタッフが選ぶおすすめロードバイク用ハンドル
ロードバイク用ハンドルの選び方
形状や素材のほかに取付規格やハンドル幅など、選ぶときに欠かせないポイントがあります。
失敗しないために押さえておきましょう。
取付可能なクランプ径を確認しよう
クランプ径とはハンドルの直径で、ステム(フレームとハンドルをつなぐパーツ)で固定される部分のサイズです。
取付できるクランプ径が決まっているため、現在のハンドルと同じ規格を選ぶ必要があります。
一般的に、ロードバイクのハンドルバーのクランプ径は5種類です。
- φ25.4mm
- φ25.8mm
- φ26.0mm
- 31.75mm
- φ31.8mm
現在のクランプ径はロードバイクについているステムやハンドルの仕様書(クランプ径欄)を確認してください。
見つからない場合はステムとハンドルの直径を測定するとわかります。
ハンドル幅は肩幅と同じ幅を目安にする
基本的にハンドル幅は肩幅と同じ幅をおすすめします。
ハンドルに手を伸ばした時に自然な位置なので、余計な力が入りません。
ハンドル幅があっていないと安定しにくく腕や肩が疲れやすくなってしまいます。自分にあったハンドル幅を選ぶことが重要です。
またフレア形状のハンドルバーはよく握るブラケット部分の幅を肩幅と揃えるのが一般的です。
ブラケット部分の幅が記載されているので確認しておきましょう。
▶ ハンドル幅の計測方法は2種類あるので注意!
ハンドル幅はメーカーによって計測方法が異なります。
①ハンドルの先の中心から中心までの寸法を計測する「芯-芯/C-C」
②ハンドルの先の外から外までのの寸法を計測する「外-外」

芯-芯表記の場合は肩幅ですが、外-外表記の場合は肩幅+2cmのサイズが適切です。
上級者は用途にあわせてハンドル幅を試してみよう
肩幅はあくまで基本の考え方です。
慣れてきたら意図的に狭くして空気抵抗を減らしたり、逆に広くしてハンドリングの安定感を高めたりすることもあります。
今のハンドルに不満がある場合は、基準値にとらわれず一番使いやすい幅を探してみるのもおすすめです。
リーチとドロップは短めがおすすめ
ハンドルのリーチとドロップはどちらも長くなるほど下ハンポジションにした時の前傾姿勢がより深く・前寄りになります。
前傾姿勢が極端に深いと肩・首・腕への負担が増えるなど走行にも影響がでるため、基本的には誰でも扱いやすく操作性もよい短めがおすすめです。
現在主流のアナトミックシャローなら一般的な長さであるリーチ85mm前後、ドロップ130mm前後を目安にしてみてください。
長めはこんな方におすすめ
- 今のハンドルでは下ハンポジションが高い
- 重心を低くしてスピードを出したいなど前傾姿勢をより深く取りたい
- 複数のポジションを使う方で、握り分けしたときに乗車姿勢を大きく変化させたい
握りやすさ重視派は下ハンが水平のハンドルを選ぶ
特に下ハンポジションをよく使う場合はリーチやドロップのほかに下ハンの角度も見ておきましょう。
握りやすさを重視するなら、下ハンが地面に対して平行なハンドルを選んでください。
自然に握れて楽な上、立ちこぎしたときに力が入りやすいのもメリットです。
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水平のハンドルは下ハンポジション時にブレーキレバーが握りにくく、下りのブレーキコントロールなどは不向きです。
下り坂で下ハンをよく使う方は下ハンが垂直に近いハンドルをおすすめします。下ハンを握るのに手首を曲げる必要はありますが、ブレーキコントロールがしやすいです。
軽量化したいなら260g以下に抑えよう
ハンドルバーは自転車の中でも高い位置にあるため軽量化すると重心が下がり安定性が増します。さらにダンシングする際の振りが軽くなるなど軽量化の効果が高いパーツです。
アルミ製であれば260g以下、カーボン製であれば200g以下が軽量なハンドルの目安です。

注意点として軽くなるほど剛性や強度が下がる傾向があります。
自分の用途に耐えうる剛性、強度を持っているかを事前に判断することが重要です。
自分では判断できない場合は店舗スタッフなどに相談してみてください。
Y'sRoad新橋店 石澤
オプションが取り付けられるか要確認
ハンドルバーにどのようなアクセサリーが取り付けできるかも重要です。
特にエアロハンドルやステム一体型ハンドルは、一般的なサイクルコンピュータやライトが装着できないことがあります。専用のマウントがある場合でも、装着できる機材の種類やメーカーに制限があることも多いです。
どのようなアクセサリーマウントが使用可能か事前に確認しましょう。
注意点|ケーブル内装フレームの場合は取付できないものも
お使いのロードバイクフレームがケーブル内装の場合はメーカーが推奨する専用ハンドルをお選びいただくと安心です。
ハンドルとステムの間もケーブルを内装する必要があるため、ケーブルホールの位置がずれると取り付けできないこともあります。
社外品を装着したい場合は自転車店のスタッフなどに相談しましょう。
【専門店スタッフ厳選】ロードバイク用ハンドルのおすすめ15選
シャローハンドルのおすすめ3選
ディープハンドルのおすすめ1選
アナトミックシャローのおすすめ4選
エアロハンドルのおすすめ3選
素材 | カーボン |
ハンドル幅 | 400/350, 420/370, 440/390, 460/410mm (芯-芯、ドロップ/フード) |
ステム一体型ハンドルのおすすめ4選
- クランプ径、素材、幅で商品が探せて便利!
ぴったりのハンドルバーで見た目も走りも自分専用に!
ロードバイクのハンドルカスタムは単純な性能アップ以外にも、握り心地やビジュアルなどもグレードアップすることができます。
カスタムには手間がかかるため敬遠されがちですが、姿勢などを見つめなおすきっかけにもなります。
ぴったりのハンドルバーを見つけて自分好みの見た目や走りを楽しみましょう。
ロードバイク用ハンドルのよくあるQ&A
- クランプ径が違うハンドルは使える?
基本は可能ですが、取り付けできない場合もあります。ハンドルのクランプ径が小さくステムで止めても隙間がある場合は、「シム」というパーツを使いスペースを埋めて取り付けます。
逆にハンドルのクランプ径が大きくステムに入らないときは対応するクランプ径のステムに取り換えてください。
ただし変えたいサイズのステムやシムがない場合もあるので、どうしても適合しない組み合わせもあります。
クランプ径の異なるハンドルを取り付けたい場合は購入前によく確認、または自転車店に相談してみましょう。- クランプ径があえばクロスバイク、TTバイクなど他ジャンルのハンドルも取り付けできる?
クランプ径が合えば装着は可能です。
しかし、ロードバイクは手元に変速レバーがあるため、互換性の確認が必要です。
お使いのコンポーネントによって拡張性はまちまちですので、店舗スタッフなどに事前にご相談いただくことをおすすめします。- カーボンハンドルは乗り心地が良い?
一概に良いとはいえません。
乗り心地はハンドル全体の衝撃吸収力に大きく影響されます。
そのため素材の振動吸収性だけでなくハンドルのしなり具合も重要です。
カーボンハンドルは、レース用にしなりを少なくしてスピードを重視する設計が多く、乗り心地を犠牲にすることもあります。
乗り心地をよくしたい場合は、バーテープやグローブを振動吸収性が優れたものに変えることもおすすめします。- 違うメーカーのハンドルバーとステムを組み合わせて使っても大丈夫?
クランプ径が完全に一致していて、ハンドルのクランプゾーンにステムが収まっていればお使いいただけます。
慣れていない方はメーカーや自転車店に相談しておくと安心です。
私自身エアロロードに乗っていて、エアロハンドルを使っています。
やはりハンドルもエアロで統一すると空気抵抗を下げられるし、なによりかっこいいですよね。
乗っているときに毎回視界に入るので、戦闘的なルックスのハンドルバーはテンションが上がります。
Y'sRoad新橋店 石澤