シートポストはサドルを固定するためにフレームから伸びる自転車に欠かせないパーツです。一見地味ですがカスタムすることで見た目や乗り心地、ポジションによる走りやすさを変えることができます。
ただシートポストにはサイズや長さなど様々な要素があり、どこを基準に選べば良いかわかりづらいのが実情です。
この記事では初めての方でもぴったりのものが選べるようにシートポスト選びのポイントを専門店スタッフが解説します。
さらにおすすめのシートポスト9選もご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
最適なシートポストを見つけて自分好みのバイクに仕上げましょう!

目次

シートポストは見た目だけでなく乗り心地や走りも改善できるカスタムしがいのあるアイテムです。
路面からの情報や衝撃がお尻に伝わるまでにかならず経由するのがシートポストです。そのため衝撃吸収力の高いシートポストを使うと体に伝わる衝撃を抑えることができ、長く走行したときのお尻の痛みや疲れを低減する一助になります。

シートポストは車体のなかでも高い位置にあるので軽量化の効果が出やすいパーツです。軽量化すると自転車全体の低重心化につながり、コーナリングの安定性を高めることができます。よりスピード感のある走りを求める方にもおすすめのカスタムです。
シートポストは自転車と規格が異なると取り付けできません。選ぶ際には適合するものを見つけることが重要です。
ここではサイズや長さなどシートポスト選びで欠かせないポイントを解説します。

シートポストでいう形状は断面の形です。ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイク、ママチャリなど基本的に丸型が主流です。
例外としてミドルグレード以上のロードバイクはスピードに特化するため丸型以外にD型など様々な形状が展開されています。

これらはメーカー独自の規格が多いため、純正品やメーカーが装着可能と明記しているものを選びましょう。純正品ではないものを使いたい場合はフレームのメーカー資料を確認したうえでぴったりあうシートポストを探してください。

丸型の場合は直径、それ以外の断面では各寸法を見ます。愛車についているシートポストの刻印またはメーカー資料を参考に同じものを選びましょう。
丸型の直径は27.2mmや 31.6mmなどがあり、0.1mm刻みで展開されています。サイズ計測は専用工具がいるため、刻印や資料で分からない場合は店舗へ相談するのがおすすめです。

シートポストの長さは、出したいサドルの高さから選びます。
基本的にはお使いのシートポストがフレームから何センチ飛び出しているかを測り、その長さを満たすのが条件です。
ただし注意点があります。次の3点は押さえておきましょう。


シートポストのサドル取り付け部分(サドルのレールを固定する部分)を「ヤグラ」と呼びます。ナットやボルト1本または2本で止めるタイプや、レールを横もしくは縦に挟むタイプなど形状は様々です。
今お使いのものと同じ形状を選んでおくと互換性の心配がいりません。
なお異なるヤグラを選びたい場合はサドルとの相性により取り付け可否を確認する必要があります。
たとえばサドルレールを横から挟み込む「サイドハグ」と呼ばれるタイプのヤグラは、丸断面ではないサドルレール(カーボン製など)をクランプできないなどサドルとレールのパターンにより多種多様です。
あわないものでも別売りの部品で対応できることもありますので、欲しいシートポストがある場合はショップなどで部品の展開を確認またはスタッフに相談してみてください。
シートポストの素材は主にアルミ、カーボン、チタンの3種類です。素材によって重さや剛性が異なるため乗り味にも違いがでます。
それぞれメリット、デメリットがあるので自分にあった素材を選びましょう。
| メリット | デメリット | おすすめ | |
|---|---|---|---|
| アルミ |
|
ほかの素材に比べて 振動吸収性は低め |
コストを抑えて 軽量なシートポストを 手に入れたい方 |
| カーボン |
|
ミドルグレード以上の ロードバイクに使われるなど 高価なものが多い |
スポーツライドなど スピード重視の方 |
| チタン |
|
加工が難しく 高価なものもある |
|

オフセット(セットバック)はシートポストの中心線からサドルの取り付け位置がどれだけ後退しているかを表す数値です。数字が大きいほどサドルが後ろに下がります。
あわないものを選ぶとポジションが悪くパフォーマンスが落ちる場合もあるため、大きな不満がない場合は現在装着されているものと同じものを選びましょう。
適切なオフセットはフレームや体格、乗り方などによっても異なります。
傾向としてはオフセットが大きいほどサドルは下がり力は落ちるものの長時間走行がしやすく、逆にサドルを前に出すほど短時間に大きな力を出しやすいですが、ポジションにも大きくかかわるため一概にどちらが良いとは言えません。
ポジションを変えたい場合はプロショップなどへの相談をおすすめします。

ドロッパーシートポストはオフィスチェアーのようにレバーでサドルの高さを変えられるシートポストです。手元のレバーを押して体重をかけると沈みこみ、乗らずにレバーを押せば一瞬でサドルが高い位置に戻ります。
主に活躍するのは山道などオフロードを走る場合です。
上り下りが激しい山道では登りはサドルを上げて踏み込んで加速し、下りではサドルをさげて安定感を高めるなど路面状況にあわせた高さにすることで走りやすくなります。
マウンテンバイクやグラベルロードバイクなどオフロードを走る方や適宜ポジションを変えたい方におすすめです。
ロードバイクにはほとんど使用されませんが、世界的に有名なレースでの使用実績もあります。

サスペンション機構を搭載したシートポストです。20mm程度のストローク(作動量)があり、地面からの衝撃を吸収します。荒れた道や段差の多い場面でもお尻が痛くなりにくく快適です。
ただ意図しないタイミングでサドル高が変わってしまいポジションが安定しづらかったり、重量が重かったりとスポーツライドやスピード走行にはあまり向いていません。
自分のペースで走る方で乗り心地をよくしたい場合はチョイスしてみてください。
「スピードも快適性も求めたい」という方はサドルカスタムもありです!
▼サドル選びはこちらの記事で解説
ロードバイク用サドルの選び方とおすすめ10選 | 痛み緩和策も紹介|ワイズロードオンライン

| ブランド | USE ( ユーエスイー ) |
| 価格 | 22,000円(税込) |
| サイズ展開 | 27.2mm、 31.6mm |
| 長さ | 350mm |
| 素材 | チタン |
| オフセット | 0mm |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
| サイズ | 27.2mm |
| 長さ | 340mm(80mmトラベル)、380mm(100mmトラベル) |
| 素材 | アルミ |
| オフセット | 0mm |
| サイズ | 27.2mm (付属のシム使用時: 30.9mm, 31.6mm) |
| 長さ | 350mm |
| 素材 | アルミ |
| オフセット | 0mm |

シートポストは自分でも交換できますが、注意すべきポイントが大きく二つあります。
シートポストとシートポストにつけるサドルは正しいトルクで取り付ける必要があります。特にカーボン素材はトルク管理がシビアなうえにコツがいります。ご自身で交換する際は注意を払って取り付けましょう。
▼トルクについてはこちらの記事で解説しています
フレームとシートポストの素材の組み合わせによって適切なケミカルを塗布する必要があります。たとえばカーボン素材の時はグリスではなくカーボンペーストを選ぶなどです。適切なケミカル以外のものを塗ると固定されなかったりフレームに固着したりするおそれがあります。交換前に確認しておきましょう。
縁の下ならぬ「サドルの下の力持ち」ともいえるシートポスト。見た目も一見地味ですが、軽さ、ポジション、快適性など、予想外にバイクの性格に影響を及ぼすパーツです。
伸ばしたい要素を見据えて、サドルの下からあなたのバイクライフをサポートしてもらいましょう。
フレームの形状によってシートポストの形状も千差万別となっており、単に「見た」だけでは互換性があるかどうかはわかりません。
特に丸型以外は判別が難しいため、確実性がない場合はプロショップなど店舗へのご相談をおすすめします。