キャノンデールは北米三大スポーツバイクブランドともいわれ日本でも人気が高く、初心者・上級者問わず注目度の高いブランドです。
キャノンデールのロードバイクはあらゆる「走る楽しみ」を網羅できる豊富なラインナップが魅力の一つ。
街乗りにも使いやすいCAAD Optimo(キャドオプティモ)やアルミレースバイク最高峰といわれるCAAD13(キャド13)、さらにオフロードも楽しめるグラベルロードバイクも展開しているため自分にあった一台を見つけることができます。
この記事では専門店スタッフおすすめのロードバイク19モデルを厳選しました。あわせて各モデルの特徴や選び方も解説しています。
キャノンデールのロードバイクで気になるモデルがある方やどれを選ぼうか迷っている方にもおすすめです。
間野友輔:ワイズロード 新橋店副店長/キャノンデールブランドストア専任担当
新橋店副店長、キャノンデールブランドストア専任担当。
学生時代にキャンプツーリングからサイクリングの世界に入り、約32年。グラベルロードやシクロクロスといった『舗装路と非舗装路の境目』をメインエリアにしつつ、ロードバイクやトラックバイク、MTBなども楽しんでいます。
目次
キャノンデール(cannondale)は1971年にアメリカで創業され、現在では北米三大ブランドの一角として世界的に人気があります。
ロードバイクでは高い成型技術によって作られたアルミロードが魅力です。一般的にアルミよりも性能が高いといわれるカーボンフレームに劣らない実力を持っています。
また、ビギナーが楽しめる街乗りロードバイクから国際的なレースで成績を残すプロ仕様のバイクまで豊富なラインナップも人気の理由です。
どれも妥協のない堅実ながら独創性のある製品で、一目見れば思わず手に入れたくなる魅力を持っています。
キャノンデールのロードバイクは大きく5つのカテゴリに分かれ、舗装路またはオフロード向きなどそれぞれ得意分野があります。
自分の用途にあう一台を選ぶためにも正しく把握しておきましょう。
レースバイクカテゴリは名称の通りレースシーンで活躍し、勝利を追求するバイク群です。
とはいえ舗装路での軽さと速さがポイントで、レース以外のサイクリングやロングライドなどでも使えます。
街乗り含む舗装路を中心に走る方、スピードを求める方はこちらをチェック。
デザインがスマートなためルックス重視で選ぶ人も多いです。
Endurance Bikes(エンデュランスバイク)は長距離での疲労感を軽減させたり、石畳などの荒れた路面でも高パフォーマンスを出せたりなど様々な「快適性」を適えたロードバイクが揃います。
舗装路をメインに乗り心地の良さを求める方にぴったりです。
姿勢も前傾になりすぎず、初めてでも挑戦しやすいとも言えます。
舗装路に加え、オフロードでも活躍できるのがGravel Bikes(グラベルバイク)カテゴリです。
マウンテンバイクのような35~45mm幅の太いブロックタイヤを装着でき、悪路での衝撃を抑え安定して走ることができます。
高速レースから趣味のアドベンチャーライドまで対応していて、オフロードに挑戦したい方や極めたい方におすすめです。
シクロクロスバイクは、舗装路ほか芝や土、階段などが含まれる周回コースを走り抜ける「シクロクロス」という競技のために作られたカテゴリです。
俊敏性、排泥性が高く、担ぎやすいなどシクロクロスに特化した作りをしています。
エアロダイナミクスに優れたロードバイクをもとにしているため、シクロクロスにチャレンジしたい方はもちろんオフロードを速く走りたい方にもうってつけです。
電動アシストモーターを内蔵したロードバイクです。
グラベルロードのモデルを引き継いだオフロード向けバイクで、登りでアシスト力を発揮し、体力がない方でも山でのトレイルを楽しむことができます。
オフロードやツーリングを楽にしたい方や体力が不安、体力差がある人と楽しく走りたい方におすすめです。
速さに特化したレースバイクカテゴリは比較的手頃なCAAD Optimoからレースで活躍するSuperSix EVOまで4モデルあります。
それぞれの特徴を解説します。
レース系バイクとしてのジオメトリ(寸法)を持ちつつ、よりカジュアルな使用を念頭に置いたモデルです。
リムブレーキと機械式ワイヤー変速が採用されており、比較的安価かつメンテナンス性も高く扱いやすくなっています。
街乗りや通勤通学、初めてのロードバイクとしても人気です。
「最も軽量で最も洗練された」と銘打つアルミロードバイクです。
アルミニウムの中でも軽量で加工が難しいといわれる6069番アルミニウムをフレームに使用しています。
ミドルグレード以上で使われるカーボンと遜色のない質の高い走りと乗り心地を体感できるのが魅力です。
レースに挑戦できる実力を持ちつつも快適性も程よく残しているため、レースやロングライド、サイクリングなどあらゆる用途で使えます。
プロも使用するオールラウンドのカーボンレースバイクです。
軽量で高い走行性を誇り、ヒルクライムや平坦、下り坂まであらゆるレースシーンに対応する柔軟性と汎用を有しています。
「軽くて速い」万能なバイクなので、レースのみならずサイクリングやロングライドでもスピードを楽しみたいという方におすすめです。
ほかのカーボンフレームに比べ、さらに軽量高剛性なハイモジュラスカーボンを用いたHi-MODや、さらに極限まで質量を削ったカーボンを使用した超軽量なLAB71などレースに特化したモデルが展開されています。
空気抵抗を極限まで低減させ、世界最速を目指して開発されたエアロロードバイクです。主に平坦のコースでその高速性が発揮され、実際に斜度6%までの登坂では旧来のSUPERSIX EVOよりも速いというデータが出ています。
平坦がメインのレースで表彰台を狙いたい方はSystemSixをチェック。
舗装路の長距離に特化したEndurance Bikes(エンデュランスバイク)は2モデルあります。
それぞれ見ていきましょう。
快適性が高く、特にロングライドでの疲労を抑えて楽しめるアルミロードバイクです。
後述のCarbon(カーボン)と区別をつけるためALLOY(アルミという意)と付く場合もあります。
比較的安価ですが水濡れに強く制動力が高いディスクブレーキを装備してるので急な雨でも安心です。
ゆるいサイクリングがメインの方やお手頃に長距離を快適に走れるロードバイクをお求めの方に適しています。
フルカーボン製の長距離向けエンデュランスバイクです。
タイヤ、ホイール、フレームまで衝撃吸収力が高くマイルドな乗り心地で、長距離ツーリングやブルベ(制限時間内に長距離の完走を目指すイベント)などを意識した設計となっています。
以前はレース系統のバイクだったこともあり、より長く本格的に走りたい方におすすめの一台です。
Synapse Carbonにはキャノンデール独自システム「Smart sence(スマートセンス)」搭載モデルが展開されています。
スマートセンスは前後ライトや後方警戒レーダーなどを一つのバッテリーでまかない、スマートフォンと接続して調整できたりアプリを使ってスピードや距離が測れるなど最先端の機能です。
小さなストレスから解放されるためより走行に集中できます。
▼スマートセンスはこちらの記事でも解説しています
オフロードも楽しめるGravel Bikes(グラベルバイク)は3モデルあります。
それぞれの特徴を解説します。
キャンプツーリングからグラベルレースまで活躍できるオールラウンドなグラベルロードバイクです。
アルミ製のため比較的価格が安く、最初のグラベルバイクや通勤通学で乗り心地を重視される方にも人気があります。
いろいろな用途で使えるため、目的を絞らずにロード系バイク(ロードバイクやグラベルロードバイク)を1台持っておきたいという方にもうってつけです。
荒れた道で真価を発揮するグラベルアドベンチャー系のバイクです。
カーボンフレームに独自のリアサスペンション機構を搭載するなどまさに悪路向けに最適化されています。起伏の激しいオフロードやでこぼこ道をガンガン走りたい方におすすめです。
排泥性を高めるため片側だけのフロントフォーク「Lefty」を採用したモデルや、Synapse Carbon同様のSmart sence(スマートセンス)が搭載されたモデルがあります。
またフロントサスペンションを備えたさらに激しいオフロードに対応しているモデルや、レース用のハイエンド仕様など展開が幅広いです。
自分の楽しみ方にあう一台を見つけやすいのも魅力でしょう。
平坦気味なオフロードコース(ジープロード)での高速グラベルレースに対応したモデルです。
ロードレーサーのSUPERSIX EVOをもとに開発されているのでエアロダイナミクスに優れています。
比較的整った路面のオフロードレースに挑戦する方にぴったりです。
グラベルロードバイクというジャンルについてはこちらの記事でも解説しています。
シクロクロスレースに特化したCyclocross Bikes(シクロクロスバイク)は1モデルのみです。
直線が長い高速オフロードレースを念頭に設計されたシクロクロスバイクです。
レースバイクであるSUPERSIX EVOをもとに開発されているのでエアロダイナミクスに優れています。
直線コースがメインのレースでスピード勝負に挑む方に最適です。
オフロードで本領を発揮するE-road(電動ロードバイク)は1モデルのみです。
グラベルロードのTopstoneを受け継いだモデルで、非舗装での走行を前提とした頑丈さを持った電動ロードバイクです。
体力を温存しながら山道を駆け抜けたい方や景色などを快適に楽しみたい方は是非チェックしてみてください。
アルミ製とカーボン製の2種が展開されています。
アルミ製はオフロードを楽しむツーリングバイクのような位置づけ、カーボン製は本格的なグラベルライドも楽しめる仕様です。
キャノンデールのロードバイクは様々なモデルがあり、約10万円から200万円ほどの幅があります。
またモデルの中でも複数のバリエーションが展開されているため迷ってしまうことも。
ここでは自分にあった一台を見つける選び方を解説します。
キャノンデールのロードバイクはカテゴリから絞り込んでいくと自分にあった一台を見つけられます。
自分が走りたい場所と何を重視するかを想像するとわかりやすいです。
走りたい場所 | 何を重視するか | おすすめカテゴリ |
---|---|---|
街中、舗装路メイン | 速さ | Race Bikes(レースバイク) |
快適性 | Endurance Bikes(エンデュランスバイク) | |
オフロードも走る | 楽しむ、全般 | Gravel Bikes(グラベルバイク) |
速さ | Cyclocross Bikes(シクロクロスバイク) | |
楽さ | E-Road(電動ロードバイク) |
Race Bikes(レースバイク)、Endurance Bikes(エンデュランスバイク)、Gravel Bikes(グラベルバイク)の3カテゴリはいくつかのモデルがラインナップされています。
自分の用途を適えられそうなものを選んでいきましょう。
決められない場合は予算と価格をすり合わせていくのがおすすめです。
モデル名 | 用途 | 価格(税込) |
---|---|---|
CAAD Optimo(キャドオプティモ) | 街乗りや通勤通学 | 165,000 ~ 200,000円 |
CAAD13(キャド13) | レースやロングライドに | 260,000 ~ 286,000円 |
SuperSix EVO(スーパーシックスエボ) | レースメインでホビーライドも | 193,600 ~ 1,800,000円 |
SystemSix(システムシックス) | 平坦の本格レース | 1,430,000円 |
モデル名 | 用途 | 価格(税込) |
---|---|---|
Synapse | サイクリング | 154,000 ~ 160,000円 |
Synapse Carbon | 長距離ツーリング、本格イベント | 429,000 ~ 1,320,000円 |
モデル名 | 用途 | 価格(税込) |
---|---|---|
Topstone Alloy | 軽め~レース | 190,000 ~ 297,000円 |
Topstone Carbon | 激しい山道 | 286,000 ~ 940,000円 |
SuperSix EVO SE | 速さ | 594,000円 |
キャノンデールのロードバイクは種類やグレード、付属品についてシリーズ名の後ろに明記されています。
ご自身の望むスペックと予算から選びましょう。
モデルの後ろにつく数字はグレードの違いを表しています。数字が小さいほど性能の高い部品が採用された上位モデルです。
例:Topstone Alloyの場合
モデル名 | 価格(税込) | グレード |
---|---|---|
Topstone Alloy 0 | 297,000円 | 高 |
Topstone Alloy 1 | 242,000円 | ↑ |
Topstone Alloy 2 | 209,000円 | ↓ |
Topstone Alloy 3 | 190,000円 | 低 |
ハイスピードレースに挑戦したいなら、より高いグレードのHi-MODやLAB71がおすすめです。
Topstone Carbon、Synapse Carbonに展開されているキャノンデール独自のシステムSmartSence(スマートセンス)。対応モデルにはRLE、Lなどの英語がついています。
装備されている電装品を示し、Rは後方警戒レーダー、Lはライト、Eは電動変速です。
どれも便利かつ安全に走れる機能です。「走ることに集中したい」「安全性の観点からつけておきたい」などお好みにあわせて選んでみてください。
Leftyはキャノンデール独自のフロントフォーク(前輪につながるフレーム部分)の規格です。
Topstone Carbon、Topstone Neoで展開されています。
フロントフォークは通常、左右2本のパイプで構成されていますがLeftyでは左側しかありません。
主にマウンテンバイクでの排泥性や、過度の剛性を避ける目的で開発されました。
強度も強く本格オフロードを走る方におすすめです。
コンポーネントのグレードは主に変速に影響します。種類としてはTiagra、105、Ultegraなどです。
グレードによって変速段数や変速のなめらかさなどが違います。レースに挑戦したり使い込んだりなど性能を求めるのであればより高いグレードを選んでおくとよいでしょう。
価格 | 用途イメージ | |
---|---|---|
DURA-ACE(デュラエース) | 高 | プロも選ぶ最高峰モデル |
ULTEGRA(アルテグラ) | ↑ | プロスペックでコスパ重視 |
105(イチマルゴ) | | | イベントや初めてのレースにも使える |
Tiagra(ティアグラ) | | | ツーリングなど気軽に楽しめる |
SORA(ソラ) | ↓ | 街乗りや通勤通学を快適に |
Claris(クラリス) | 低 | 価格を抑えてロードバイクを楽しむ |
▼コンポーネントのグレードの詳しい違いを知りたい方はこちらの記事もどうぞ
Topstone Alloyのみに展開されている女性向けモデルです。
女性の骨格等を意識してフレームやパーツ構成を変更しています。
基本的にユニセックスモデルとして作られる通常のサイズでは大きい、手に余るといった場合にぴったりです。
傾向として価格が高いものは素材がアルミからカーボンに変わり、カーボンのなかでも更に上質な素材が使われます。また使用される部品も高品質で、全体として高性能、軽量で、操作性も高くなります。
走る楽しみを求めるかコスパ良く手に入れるか、求める性能と予算から選んでみてください。
スポーツバイク専門店ワイズロードスタッフが用途別のおすすめロードバイクをご紹介します。
キャノンデールのロードバイクは、全国のキャノンデール正規販売店で購入できます。
ネット通販で自宅配送は不可ですが、ワイズロードではワイズロードオンラインで注文後、店舗でお受け取りいただけます。
ほしい車体をあらかじめ手配でき、便利です。
日本最大級のスポーツサイクル専門店
スポーツバイク専門店ワイズロードはキャノンデールストアを構え、豊富な品揃えと知識・経験が豊富なスタッフがお待ちしております。キャノンデールが気になる方はぜひご来店ください。
キャノンデールは懐が広くて好奇心旺盛なブランドです。
「ハイエンドバイクは上級者向け」といった割り切ったメーカーが多い中で、キャノンデールは「そのバイクでどうやって楽しむか」にもフォーカスしています。
初心者がハイエンドバイクを使うことも想定しているし、エントリーバイクをベテランが楽しめる余地も十分にあります。
自分の求める一台を見つけてロードバイクを楽しんでみてください。
スポーツバイク専門店ワイズロードスタッフ内でも所有率が高く、ファンも多数!さらにお客様に調査した「好き・気になるブランド」でも上位に名前があがるなど注目度の高いブランドです。