自転車に乗り慣れてくるほど、もっと速く、もっと遠くまで走ってみたいと思うことでしょう。
走りを楽しむためにはより効率良く体を使う必要があります。
そのために用いる指標の1つがケイデンスです。
この記事では、ケイデンスを改善する利点や具体的な活用方法、ケイデンスを計測できるアイテムを紹介します。
目次
ケイデンスとはクランクを回す速度のことを指し、一般的には1分あたりの回転数(RPM)で表記します。
専用のセンサーを車体に装着し、サイクルコンピューターや通信機器を使って計測が可能です。
走りを改善するためのあらゆるデータが取得できるため、効率的な走りの追求やペース配分の見直しや、成長が目に見えることでモチベーションの向上にも役立ちます。
ケイデンスの測定には自転車の車体に専用の機器を取り付けて行います。
多くのメーカーで販売されているのは、フレームに専用のセンサー、クランクにマグネットを取り付けて、マグネットの通過回数をカウントするタイプの計測器です。
比較的安価なため、最初の1台目として試しやすいです。
また最近では、加速度センサーを内蔵した機器をクランクに直接取り付けるだけで回転数を測定できるものも販売されています。
このタイプはより少ない部品点数で装着できるので、バイクの外観を損ねることなく簡単に取り付けられるところが利点です。
スポーツとして自転車に乗るうえではケイデンスの管理は重要です。
適切なケイデンスで走ることは、筋疲労や酸素消費量を抑えることにつながり、少ない疲労でより長い距離を走ることにつながります。
競技レベルだけでなく、走ること自体を楽しむために自転車に乗るすべての方にケイデンスを意識することをおすすめします。
ケイデンスの目安は走る速度、運動強度、勾配、個人の筋肉の違いなどによって異なりますが、目安があると自分の数値の見方も変わるでしょう。
参考として、一般的なケイデンスの数値を紹介します。
おおよそ60~90RPM程度
推奨値は90RPM程度
競技志向の場合は、ペダリングスキルや筋繊維の疲労、レースでの速度域などの観点から90RPM程度が良いとされています。
ただしこれらはあくまで目安なので、まずは自分の現在の走り方やモチベーションに合う目標を立てて、徐々にステップアップしていきましょう。
ケイデンスの計測準備ができたら、まずはできるだけ風のない時に、平地で30分から1時間ほど走って現時点で出せる平均ケイデンスを算出しましょう。
現状を把握したら、自分が目指すレベルに合わせてトレーニング開始です。
初心者の方の場合は、次に平地で80RPMを目標にペダリングをしてみましょう。
人によって適切なケイデンスは様々ですが、ケイデンスを上げるためにはペダリングの技術が必要となるので、80RPMを目指して理想的なペダリングを身に着けることが大切です。
技術を身に着けたうえで、自分にとって最も快適なケイデンスを探しましょう。
競技志向のライダーは、まずは平地で90RPMを一定時間保てるよう一層ペダリングのトレーニングをしてみてください。
ペダリングの技術を身に着けたら、走る道や天候の条件を変えたり、条件ごとに自分にとって適切なケイデンスを探したりして知見を広げていきましょう。
同じ条件の基、様々なケイデンスで走ってみて、走り終えた後の疲労感が最も少ないケイデンスが自分にとって適正なケイデンスと言えます。
慣れないうちはケイデンスを上げること自体が難しく感じますが、ペダリングスキルが上がることで様々なケイデンスが試せるようになります。
ペダリングスキルの向上と合わせてケイデンスの改善を目指すことが望ましいでしょう。
ケイデンスを適切に保つことはより高いペダリングスキルの獲得につながります。
そしてペダリングスキルは快適で疲れないライディングのために重要な要素です。
ケイデンスを管理することで、より楽に、そしてより走りが楽しくなるきっかけを身につけましょう。