マウンテンバイクは街乗りでも使えるのか疑問に思っていませんか?
今回はマウンテンバイクが街乗りに向いている理由や街乗り仕様の選び方について、実際の声を交えながらスポーツバイク専門店の目線で解説します。
10万円以下の低価格帯を含む、初心者におすすめの10モデルも厳選しました。武骨でかっこよく街乗りできる「ちょうど良い」マウンテンバイクを揃えています。
納得の1台をお探しの人はぜひご覧ください。
目次
マウンテンバイクはその名の通り山道や荒れた路面など悪路を走るために開発された自転車です。段差や急斜面が得意で、オフロードがメインではありますがもちろん街中でも役に立ちます。通勤通学で人気のクロスバイクなどに比べて、タイヤが太かったりサスペンションがついていたりと走った時の振動が少なく安定性がよいのが特徴です。
マウンテンバイクといえば太いタイヤのイメージが強いですが、そのほかにも特有の装備があります。実はそれぞれ街乗りでも活きる便利な機能でもあります。
マウンテンバイクのタイヤはごつごつしていて、ほかのスポーツバイクでは味わえない「ふわふわ」と気持ちの良い乗り味が一番の特徴といえます。さらにタイヤが太く厚めなので地面からの衝撃も吸収し、段差を楽に乗り越えられたり小石を踏んでも気にせず走れたりと街中にあるちょっとしたストレスがなくなり快適です。
走行時の衝撃を吸収する「サスペンション」という装置が前輪や後輪付近に付いています。これによって大きな段差を乗り越えても自転車が跳ねにくく、衝撃で手やお尻が痛くなることがなく快適です。縁石や道の凸凹段差の衝撃もしっかり抑えてくれるので余計な力が必要なく楽に走れます。
自転車のブレーキにはいくつか種類がありますが、シティサイクル(ママチャリ)や一般的なクロスバイクに使われるものより水濡れに強い「ディスクブレーキ」がよく使用されています。帰宅途中に突然雨が降ってきても安心して走行できるため街乗りでも便利です。また軽い力でしっかり止まるので操作性も良いです。
ハンドルの幅を広くすることで安定して操作が出来るようになっています。この安定性は荷物が多いときや路面の状態が悪いときなどあらゆる場面で走りやすさを実感できるはずです。
マウンテンバイクは、オフロードに耐えうるように構造や溶接がほかのスポーツバイクと比べて頑丈に作られていることが多いです。耐久性があり壊れにくいため、衝撃などを気にせず毎日派手に走りたい方には特におすすめです。見た目の重量感がかっこいい点は心がくすぐられるポイントでもあります。
マウンテンバイクは大きくハードテイルとフルサスペンションの2つに分けられます。
ハードテイル | フルサスペンション | |
---|---|---|
サスペンション | 前のみ![]() |
前後両方![]() |
特徴 |
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|
向いている用途 | 街乗り、簡単なオフロードも楽しめる | 激しい悪路やオフロードの競技向き |
価格帯 | リーズナブルモデルから高額なものまで幅広く使われる | 30万円以上の本格的な車体に使われる |
街中では道を隔てる縁石や歩道と車道の段差などが主なので、フロント(前)のサスペンションのみで十分な衝撃吸収力です。ハードテイルといえどオフロードを楽しめるモデルもあるため、初めて買う方からマウンテンバイクユーザーまで幅広く人気があります。
サスペンションが少ない分、メンテナンスしやすくお手頃価格に抑えられるのもおすすめポイント。
一見重そうな車体にみえても平均重量で見るとシティサイクルより軽いです。街乗りに最適といわれるクロスバイクと比べても大きく劣るほどの差は見られません。
平均重量 | |
---|---|
クロスバイク | 約11kg |
マウンテンバイク | 約13kg |
シティサイクル | 約19kg |
ワイズロードオンライン・cymaの売れ筋モデル(重量表示あり)から算出
シティサイクルより軽量でギア変速もついているため漕いでいて疲れを感じることは少ないです。長距離やスピードを求める走行はあまり得意ではありませんが、10km以内の通勤などであれば気にせず快適に走ることができます。
普段はスピード重視のロードバイクを楽しんでいる中、あえてマウンテンバイク通勤をしているワイズロードスタッフに話を聞いてみました。
街中にある段差を気にしなくて済む。なんなら飛ぶ。
ギアが軽いので登りが楽。で意外と速い。
路面の状態に振り回されることなくのんびり乗れる。
特に坂道や段差が多い道中では、太めのタイヤで衝撃吸収力もあるマウンテンバイクのほうがクロスバイクよりも楽になることもあります。前傾姿勢になりますが、サドルやハンドルの高さを調整してご自身の乗りやすいポジションにすることができますのでご安心ください。
街乗りに向いているマウンテンバイクは5〜10万円程度。俗に「エントリーモデル」と呼ばれ、初心者の方におすすめの車体です。
クロスバイクと同価格帯なので通勤通学用に購入される方も多いです。この価格帯は街乗り用に開発されているものもあります。純正でキックスタンドが用意されていたり、価格を抑えるためサスペンションの構造がシンプルになっているのが特徴です。
エントリーモデルと同じハードテイルでも、しっかりオフロードも楽しみたいという方は15万円以上を想定しておきましょう。
幅広い価格帯の中から予算や自分の楽しみ方にあわせて選ぶことができます。
もともとオフロード向きの自転車のため、普段使いには十分すぎる装備がついていて価格が高い・メンテナンスが大変という場合もあります。使い方にあわせたちょうどいい自転車を買うための選び方を紹介します。
サスペンションには車体の前側についているフロントサスペンションと後輪側についているリアサスペンションの二つのタイプがあります。街乗りで乗り越える段差は縁石やアスファルトの荒れがメインのためフロントサスペンションのみで不足はありません。多少のオフロードも問題なく走ることができ、両方装備のフルサスペンションよりも価格が抑えられます。
街乗りであればサスペンションなしのフルリジットマウンテンバイクというのも選択肢のひとつ。分厚いタイヤで衝撃吸収力をカバーし、フレームの耐久性や乗り心地などマウンテンバイクの良さはそのままです。比較的リーズナブルなものも多いです。
変速数が多いと走行時に細かくギア変速ができて快適に走ることができます。しかし街乗りでは走行距離も短く、道のパターンも多くないためなかなか使わないのが現実です。ギアが少ないとより軽量になりチェーン落ちが少ないというメリットもあります。
もちろん変速数が多ければ多様な坂や環境に対応できるため除外する必要はありませんが、変速数が少ないものを選ぶのもありです。
前提として、ハンドル幅が600mmを超える場合は歩道の走行が禁止されています。(道路交通法第2条、第63条の2、道路交通法施行規則第9条の2)
マウンテンバイクは安定してオフロードを走行できるようハンドル幅が広く、800mmオーバーのものまであります。山道を走る分には問題ありませんが、街乗りの際は600mm以内のものを選びましょう。もし気に入った自転車が600mmを超えてしまう場合は、ハンドルをカットして短くすることができますのでお近くの自転車店にてご相談ください。
基本はご自身にあった車体サイズに適応しているタイヤサイズをメインに考えましょう。
現在主に採用されている29インチは大きな見た目とは裏腹に軽快で、スピードが乗るとグングン進むのが特徴。ひと回り小さい27.5インチに比べて段差も楽に乗り越えられます。マウンテンバイクらしい乗り心地が楽しめます。
対して27.5インチは漕ぎだしが軽く小回りが利くのが最大のポイント。乗りやすさと扱いやすさのバランスがよいと評価されています。
通勤通学には欠かせない泥よけ、キックスタンドがついていないモデルもあります。つけておきたいアイテムがある場合は購入前にチェックしておきましょう。標準装備か否か、取り付け可能な純正品があるかを調べておくと購入後に慌てずに済みます。前かごやキックスタンドは装備できないタイプもありますので、もしわからない場合は取扱店舗などにお問い合わせください。
最終的には一目見て気に入った自転車を選ぶのがおすすめです。走っていても満足感がありますし、何より愛着が沸いて大切に乗ることができます。自転車は一度手に入れたら簡単に買い替えるものではないため、買ってから後悔しないための秘訣です。
ミヤジマ:ワイズロードオンライン店長
日本最大級のスポーツバイク専門店「ワイズロード」で接客スタッフ・店長として21年勤続。現在は80ブランド1000車種以上のスポーツバイクを取り扱う公式通販ワイズロードオンラインの店長に。これまでの経験と業界最先端の現場で得る知識を活かし、耳寄りな情報をご提供します!
ブランド | GT ( ジーティー ) |
価格 | 70,400円(税込) |
タイヤサイズ | 27.5 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | SCOTT |
価格 | 93,500円(税込) |
タイヤサイズ | 27.5 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | BIANCHI |
価格 | 79,200円(税込) |
タイヤサイズ | 27.5 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | KONA |
価格 | 99,000円(税込) |
タイヤサイズ | XS:26 S,M,L:27.5 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | CANNONDALE |
価格 | 83,001円(税込) |
タイヤサイズ | XS , SM:27.5 MD , LG , XL:29 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | TREK |
価格 | 139,000円(税込) |
タイヤサイズ | XS , S :27.5 M , ML , L , XL:29 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | NESTO |
価格 | 119,790円(税込) |
タイヤサイズ | 29 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | MARIN |
価格 | 72,600円(税込) |
タイヤサイズ | 27.5 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | CANNONDALE |
価格 | 105,000円(税込) |
タイヤサイズ | 29 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | TREK |
価格 | 139,000円(税込) |
タイヤサイズ | XS , S :27.5 M , ML , L , XL:29 |
フレーム形状 | ハードテイル |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
クロスバイクは、アスファルトなどの舗装された道を得意とするロードバイクにマウンテンバイクの安定性を足したジャンルです。中でもタイヤが太めのクロスバイクはマウンテンバイクの乗り心地やごつごつした見た目を残しつつもスピードが出やすく扱いやすいため街乗りに最適です。
ブランド | CANNONDALE |
価格 | 110,000円(税込) |
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
ブランド | NESTO |
価格 | 125,840円(税込) |
紹介ブログ
価格、在庫は投稿当時のものです。現状と異なる可能性があります
リーズナブルなマウンテンバイクでお馴染みのMARIN。ワイズロードが扱うマウンテンバイクの中でも売上上位の人気ブランドです。毎日乗れるスタイリッシュなデザイン・機能性など日本人の生活スタイルに合った癖の無い乗り味で、非常に乗りやすく初めての方にもおすすめ。アメリカカリフォルニアで生まれ、地元の地名などがモデルの名前になっています。本国では生粋のスポーツバイクブランドとして名が高いですが、日本ではカジュアルバイクを主に展開しています。
アメリカの大手総合自転車メーカー。スポーツバイク先進国のアメリカでNo.1、世界最大とも言われます。プロ選手用バイク、ロードバイク、マウンテンバイク、e-bike、キッズ車まで取り揃えています。レースで活躍する高級車から街乗りに至るまで妥協のない作りで、**「迷ったらTREK」**という声も。自社パーツ・ウェアブランド「BONTRAGER」もあり、一式コーディネートできるのも楽しいです
1971年創業のアメリカ生まれ。業界では「アルミといえばCANNONDALE」と評されるほどで、軽くて丈夫なアルミフレームモデルを研究し続けてきました。手が届きやすいエントリーモデルにも自転車レースの優勝者が認める高い技術力が生かされています。個性的で遊び心があり、ハリウッドスター等のセレブにもファンが多いブランドです。
スイスを拠点にしている総合スポーツバイクブランド。マウンテンバイクが有名で、カーボンフレーム制作を得意としています。個性的でおしゃれなフレームカラーが人気の理由のひとつ。プロチームとパートナーシップを組み、フィードバックやテストライドを経て作り上げた技術は手頃な価格帯の街乗りモデルでも楽しめます。
マウンテンバイクの老舗アメリカンブランドといえばこちら。BMXから始まりオフロードをメインに展開するGTならではの「トリプルトライアングル構造」はフレームにも衝撃吸収力を持たせ、悪路や段差を走るときの突き上げも軽減されて快適に走れます。機能性はもちろん、他にはない入り組んだ形状がかっこよく、街中で映えるマウンテンバイクを求めるなら一見の価値ありです。
カナダ発のマウンテンバイクブランド。耐久性に重きを置いた構造は頑丈で荒れた道でも安心して走ることができます。人気が高いにもかかわらず国内へ入荷する台数が少ないので、あまり人と被りたくないという方もご満足いただけます。
80以上のスポーツバイクブランドを取り扱うワイズロードでもかなり選ばれているブランド。1885年創業、イタリアの総合自転車メーカーです。水色とも緑色とも言い難いさわやかな「チェレステ」というBIANCHI独自のカラーが人気。チェレステとは青空という意味で、創業当時は職人たちがミラノの空を見ながらその年のカラーを決めたといわれています。豊富なラインナップとお求めやすい価格帯が充実していてかなり人気があり、ほしいと気付いたときには完売している事も多々。本格派から街乗り派まで幅広い支持を得ています。
1981年、バンクーバーにある自転車屋の地下室で創業され、名前通りマウンテンバイクのデザインと開発をメインに成長してきたブランド。ほかの自転車に比べハンドルが手前側に倒れているのでハンドル操作が安定しやすいです。一般的な知名度は広くないですがマウンテンバイク乗りに人気のブランドの一つです。
1972年、台湾生まれ。スポーツバイクの本場アメリカやヨーロッパメーカーのOEM生産を中心に始まりました。各メーカーを支えてきた技術を生かしフレームのほかパーツも自社生産できるため、高品質で手ごろな価格設定が魅力です。女性向けモデル「Liv」を展開しているスポーツバイクでは珍しいメーカーです。街乗りからレースに至るまであらゆる環境に対応できるラインナップとコストパフォーマンスの良さが好評を博しています。
台湾の大型総合自転車ブランドです。製品開発は自転車先進国でもあるドイツでおこない、製造は世界一自転車を生産しているといわれる台湾で担うことで安定した品質とコストを保っています。特にロードバイクとマウンテンバイクはレースシーンでも活躍し、世界的に品質性能の高さが認められています。剛性が硬すぎない作りで、比較的漕いだ時に疲れにくく日本人にあった乗りやすいモデルが多いです。
平日の街乗りに、休日はリフレッシュがてらオフロードへ遊びにいけるのもマウンテンバイクならでは。アウトドアとの相性も良く、存分に楽しめます。ほかのスポーツバイクにはない一台で二度おいしいとっておきの自転車です。
ポタリングとは気ままにゆったり走る自転車散歩のこと。街中はもちろん、近所の田舎道、河川敷などの砂利道もお任せ。パンクや滑りを気にすることなく楽しめます。
オフロードを気軽に楽しめるよう整地されたコースを「マウンテンバイクパーク」と呼び、そのコースを走ることをいいます。根っこや岩などの障害物が取り除かれているため安心して走ることができます。上り下りを楽しめる坂道が作られていたり初心者用コースが用意されているところも。
マウンテンバイクと聞いて想像される”山遊び”に当たります。走行用にある程度整備されたトレイルコースで山道を楽しみます。大自然の中を走るのでガタガタとした振動に耐えつつ急な坂道を超えるなどテクニカルな一面もあり、スポーツバイクらしい遊び方とも言えます。
気に入ったマウンテンバイクが街乗り仕様でない場合、ぜひカスタムを検討してみましょう。一般的によく行われるのはスリックタイヤへの変更です。
マウンテンバイクならではのごつごつしたブロックタイヤは地面との摩擦面が広いので抵抗が大きく、街中のアスファルトだとスピードが出にくいこともあります。走りが重たいと感じた場合は表面がツルっとしたスリックタイヤへの変更がおすすめ。
漕ぎだしの軽さや加速する際の足への負担が少なく体力的に楽になります。また重量もスリックタイヤの方が軽いため取り扱いやすさもあがります。
ワイズロードではお客様の用途にあわせてご調整いたします。お気軽にご相談ください。
マウンテンバイクはオフロードのために開発された自転車ですが、頑丈で乗り心地が良いため街中でも十分魅力を活かすことができます。街乗り用途でも安心してお選びください。
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